土地や建物、マンションなどの不動産売却は、一生に一度あるかないかの大きな手続きです。

売却までにかかる費用や不動産会社の選び方など、分からないことが多く、売却の相談を先延ばしにする方も少なくないのではないでしょうか。

しかし、不動産は築年数が長くなるほど価値が下がっていくため、売却したいと思ったらすぐに売却の相談をすべきです。

不動産売却を成功させるためには、きちんと信頼できる不動産会社を見つけることが何よりも重要です。そのためにも、まずは不動産売却の流れや仕組みを把握しておくことが大切です。

また、不動産を売却する理由や状況によっても、ベストな不動産会社や媒介契約の種類は異なります。

今回は不動産売却の流れや費用、売却目的ごとに異なる注意点などについて詳しく説明します。

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不動産売却の流れ

まずは不動産を売却するまでの大まかな流れを把握しましょう。

売却を検討

自宅などの不動産の売却を検討する理由は様々です。

転勤や家族構成の変化によって住み替えのために売却を検討する人もいれば、経済状況の変化や競売などのやむを得ない事情の人、相続した空き家を持て余し売却を検討する人もいます。

売却する理由や状況が異なれば、当然売却する際の希望条件も異なってきます。

中でも、売却を検討している不動産に住宅ローンなどの不動産担保ローンが残っているかどうかは、希望条件を左右する大きな要因の1つです。

住宅ローンなどの残債よりも不動産が高く売却できる状態であれば問題はありませんが、不動産の価値が残債を下回ってしまう場合、自分たちで工面できるお金がどれぐらいあるのかによって、希望条件も売却活動の流れも大きく変わります。

また、不動産を売却する際には様々な費用がかかるため、その費用も考慮しておかなくてはなりません。

不動産売却を成功させるためにも、まずは自分の現在の状況をしっかりと把握して、希望条件を考えておきましょう。

査定を依頼

自分の状況の把握と希望条件がまとまったら、売却を検討している不動産にどれぐらいの価値があるのか調べましょう。

不動産の査定には、直接不動産を見ずに情報を基に概算を算出する机上査定と、訪問して直接不動産の状態を見て算出する訪問査定があります。

この段階では、売却を検討している不動産のおおよその価値を把握することが目的となるため、情報だけで算出する机上査定で十分です。ただし1社だけではなく、複数の不動産会社に査定依頼するようにしましょう。

ここで複数の不動産会社に査定依頼するのは、高い査定価格をつける不動産会社を探すためではありません。

不動産の査定は、実際の売買事例と比較して算出することが多く、利用した売買事例によっても査定価格に差が出てしまいます。さらに不動産会社といっても、得意とするジャンルは様々で、中古戸建の売却が得意な不動産会社もあれば、1棟マンションなどの収益物件の売却を得意とする不動産会社、土地の売却を得意とする不動産会社もあります。

そのため、査定価格は不動産会社によって数十万円~数百万円ほど差が出てしまうことがざらで、複数の不動産会社に依頼することで適正な相場を把握することができるのです。

しかし、中には査定価格ではなく、売出価格や買取価格を伝える不動産会社もいるため、その結果、他の不動産会社の査定価格と大きく差が出てしまうことがあります。どうしてその金額になったのか、根拠もしっかりと聞いておくようにしましょう。

査定の際の不動産会社の説明や対応、担当者との相性をしっかりと比較しておくことが大切です。

→詳しくはこちら「【不動産と相続】不動産売却は仲介と買取、どっちがいい?

不動産会社の選定

不動産の売却は、不動産会社選びで決まると言っても過言ではありません。

知名度の高い大手の不動産会社や、地元の不動産会社だからといって満足のいく不動産売却ができるわけではないのです。

また、「査定価格=売却できる金額」ではないため、査定価格が高い不動産会社に依頼すれば良いというわけでもありません。

査定価格の根拠をきちんと説明してくれるかどうかや、気になることを相談したときの不動産会社の対応、また、担当者との相性などを比較して、信頼できるかどうかを判断しましょう。

売出価格を決める

仲介を依頼する不動産会社が決まったら、担当者と相談をしながら不動産の売出価格を決めていきます。

希望の売却額が査定価格よりも大幅に高値で、妥当ではない売出価格にしてしまうと、不動産を売り出すことはできても、いつまでたっても買い手が見つからないという状況に陥ってしまうおそれがあります。

できるだけ高く売りたいと考えるのは当然のことですが、売出価格は査定価格や担当者の意見を聞きつつ、決めなくてはなりません。

住宅ローンの残債などの関係で、売出価格を下げたくても下げられないなどの事情がある場合には、通常の不動産売却ではなく、残債が残る状態でも不動産を売却できる任意売却という方法もあるため、任意売却を専門で扱っている不動産会社への相談をおすすめします。

また、不動産の売買において、値引き交渉は必ずと言っていいほど行われます。ですので、売買契約の際に値引き交渉が入ることを踏まえた売出価格を設定するようにしましょう。

不動産と相続の相談センターでは、通常の不動産の売却相談はもちろん、他の不動産会社では対応が難しいような相続や借金などの問題が絡む不動産でも、ご相談可能です。

これまでに11,000件以上のお問合せ・ご相談の実績がありますので、安心してご相談ください。(※運営元法人全体の2020年7月末時点)

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媒介契約を結ぶ

不動産会社と結ぶ媒介契約には、一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3種類があります。

状況によってベストな媒介契約は異なりますが、一般的には専任媒介契約か専属専任媒介契約で媒介契約を結んだ方がメリットのあるケースが多いと言えます。

大きな違いとしては、一般媒介契約が複数の不動産会社と媒介契約を結べるのに対して、専任媒介契約と専属専任媒介契約は1社の不動産会社としか媒介契約を結ぶことができません。

たくさんの不動産会社に依頼したほうがいいのではないかと考える方もいますが、一般媒介契約は不動産会社からすると売却活動に力を入れても、他社に契約を取られてしまうリスクのある媒介契約となります。

そのため一般媒介契約よりも、専任媒介契約か専属専任媒介契約で不動産会社と媒介契約を結んだ方が、力を入れてしっかりと売却活動を行ってもらえる傾向にあります。

売却活動

媒介契約を結んだら、仲介の不動産会社が売却活動を行っていきます。

レインズ(不動産指定流通機構)やホームページなどに情報を掲載するなどの売却活動を行い、購入希望者を募ります。

売却活動中は、専任媒介契約であれば2週間に1回以上、専属専任媒介契約であれば1週間に1回以上、状況報告をもらえます。

買主を探す売却活動は不動産会社に任せておいて問題ありませんが、売却活動が順調に進めば、購入を検討している人が内見に訪れるようになります。

「売却活動を行う前にリフォームをすべきか?」というご質問をよく頂きますが、買主も「せっかく不動産を購入するなら、自分好みにリフォームしたい」と考えるため、その必要はありません。

しかし、売却活動をしている不動産は商品です。土地だけの売却であれば清掃などの必要は特にありませんが、建物があって内見を行う際は良い印象を与えられるよう、空き家の場合でも、居住中の場合でも、できる限り綺麗な部屋に見えるようしっかりと清掃をしておきましょう。

また、不動産が売却できるまでの期間は、売り出した時期や売出価格、エリアによっても全く異なります。売却活動を始めて1~3か月で売却が完了することもあれば、1年ほどかかることもあります。

エリアや売出価格にもよりますが、あまりに反響が少ないようであれば、不動産会社の担当者と相談をして売出価格の値下げが必要になるケースもあります。

住宅ローンの残債や不動産会社へ支払う仲介手数料もあり、値下げをしたくてもこれ以上は下げられないという方もいますが、設定している売出価格が妥当でなければ、いつまでも売却が出来ないおそれもあります。

売出価格の値下げもできないが、急いで売却を完了させなくてはならない事情がある場合は、任意売却という、より専門的な売却方法を検討したほうが良いと言えるでしょう。

不動産と相続の相談センターであれば、任意売却という専門的な売却活動実績も豊富にありますので、上記のような理由でお困りの方もお気軽にご相談ください。

売買契約

購入希望者が見つかると、購入申込書や買付依頼書が届きます。

この購入申込みを受けた後は、不動産の売買価格や物件の引渡し時期など、売主と買主の細かい希望条件を交渉して擦り合わせていきます。

この時、買主が売買価格の値下げ交渉をしてくることがほとんどです。早く売却するために必ず値下げ交渉に応じなくてはならないというわけではありませんが、値下げ交渉に応じず、その後新たな買主が現れずに売却ができなくなるといったケースもあります。値下げ交渉をされた場合は、不動産会社の担当者の意見も聞きつつ、慎重に判断するようにしましょう。

そして、売主と買主の双方が売買条件に合意したら、売買契約を結びます。

売買契約の際には、まず不動産会社の宅地建物取引士が代金の支払いや契約の解除に関することなどの重要事項説明を行い、その後に売買契約書に署名捺印をし、契約を交わします。

一般的にはこの売買契約のタイミングで、買主から不動産の売買価格の10~20%ほどの手付金を受け取ります。

また不動産会社への仲介手数料も、この段階で半分の50%を支払い、残りの50%は物件の引渡しの際に支払うのが一般的です。

物件の引渡し

買主から売買代金を受け取り、物件を引き渡します。

物件の引渡しを行った日に所有権移転登記も行うため、引渡しの際には司法書士も同席するのが一般的です。住宅ローンが残っている不動産の売却の場合は、所有権移転登記だけでなく、抵当権の抹消手続きも併せて司法書士に依頼することになります。

なお、居住中の物件の売却を行う場合は、決済日ギリギリではなく、余裕を持って早めに引越しを終わらせておくようにしましょう。

翌年の確定申告

不動産の売却自体は物件の引渡しで完了しますが、売主は翌年の確定申告を行う必要があります。

売却によって利益が生じた場合、確定申告を行い所得税や住民税などの譲渡所得税を納めなくてはなりません。

また、売却によって利益が生じていない場合には確定申告の義務はありませんが、3,000万円の特別控除などを利用して税金の控除措置を受ける場合には確定申告は必要となります。

逆に不動産の売却によって損失が出た場合には、当然税金はかかりませんが、還付を受けられる可能性もあるため、不動産売却をした翌年は、利益が出ていなくても確定申告を行うようにしましょう。

(参考:国税庁 「No.3302 マイホームを売ったときの特例」

不動産売却時にかかる費用

不動産を売却する際には様々な費用が発生しますが、どのような費用が発生するのかは状況によって異なります。

いつ、何の費用がどれぐらい発生するのか、事前に不動産会社の担当者に確認しておくことが大切です。

発生する費用例

  • 不動産会社への仲介手数料
  • 印紙税
  • 所有権移転登記の費用
  • 抵当権抹消登記の費用
  • 相続登記(名義変更)の費用
  • 登記手続きを司法書士に依頼した場合の報酬等
  • ハウスクリーニング費用
  • 解体費用
  • 測量費
  • 住宅ローンの一括繰上げ返済にかかる手数料 など

・不動産会社への仲介手数料
不動産売却が成功した場合に、仲介を行った不動産会社に支払う費用です。仲介手数料の金額は、不動産の売買価格によって決まりますので、事前に見積りをとってもらいましょう。

→詳しくはこちら「【不動産と相続】不動産売却にかかる仲介手数料

・印紙税
不動産の売買価格に応じて、売買契約書などの文書を作成した際に発生する税金です。収入印紙を添付して、消印を押すことで納税となります。

・登記の費用
不動産売却において、売主から買主に名義変更をするために必ず必要となる所有権移転登記のほか、住宅ローンなどの抵当権が残っている不動産を売却する場合には抵当権抹消登記、亡くなった被相続人名義のままの不動産を売却する場合には相続登記(名義変更)の費用が発生します。

このような登記を行う際に発生する税金を登録免許税といいます。

また、一般的に登記手続きは司法書士等の専門家へ依頼をすることが多く、司法書士に依頼した場合は報酬等の費用が発生することになります。

→詳しくはこちら「【不動産と相続】不動産の名義変更は必要?相続登記の必要性と流れ

・ハウスクリーニングの費用
前述したように、戸建やマンションなどの中古の建物は、買主が購入後に自分好みにリフォームをしたいと考えることが多いため、売却前に部屋の状態を良くしたい場合はハウスクリーニングがおすすめです。

部屋の広さや、クリーニング内容にもよりますが、3~15万円ほどが相場となります。

・解体費用
築年数の長い空き家などを取り壊して土地だけを売却する場合には、建物の解体費用がかかります。

事前に解体せず、解体費用は買主が購入後に負担することを想定して、古家付きの土地として売却することもできます。

建物の構造や大きさにもよりますが、事前に解体する場合の相場は、50~200万円ほどになります。

・測量費
不動産を売却する際に、土地の分筆が必要な場合や隣地との境界が分からない場合等には、土地家屋調査士などに依頼をして測量を行う必要があります。

土地家屋調査士に測量を依頼した場合にかかる費用の相場は、広さにもよりますが30~80万円ほどみておきましょう。

・住宅ローンの一括繰上げ返済にかかる手数料
売却する不動産に住宅ローンなどの不動産担保ローンが残っている場合、売却時に住宅ローンを全額返済しなくてはいけません。

ローンを一括返済する際には手数料が発生するのですが、この手数料は金融機関によって異なります。事前に借入先である銀行などに、手数料がいくらかかるのかを確認しておきましょう。

不動産の売却は不動産会社選びで決まる!

不動産売却を成功させるためには、事前の準備と、信頼できる不動産会社選びが必要不可欠です。

不動産会社選びのポイント

  • 査定価格の根拠など、しっかりと説明をする
  • 売却する不動産の種類やエリアでの実績が豊富
  • 査定価格の高さだけで選ばない
  • 仲介手数料の安さだけで選ばない
  • 担当者との相性

不動産と相続の相談センターは、11,000件以上のお問い合わせ・ご相談実績があります。(※運営元法人全体の2020年7月末時点)

全国の不動産に対応しており、弁護士・司法書士・税理士・行政書士などの専門家と連携し、相続などの難しい問題が絡む不動産でもご相談可能です。

不動産売却は、人生の中で1度あるかないかの大きな手続きですので、後悔することのないようしっかりと不動産会社を選びましょう。

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※注意※
記事の執筆後に法令改正等が行われている場合、内容が古い可能性があります。法的手続きをご検討中の方は、弁護士・税理士・司法書士等の専門家への確認・相談をおすすめします。